カルバトールとてんかんの発作に苦しむ男性

カルバトールだけで治るのか

テグレトールは40年以上支持されています
▲カルバトールと同じ成分の薬です
カルバトールはてんかんの治療に有効な薬ではありますが、てんかんと一言で言っても様々な症状があります。
そのためにどういった発作が起きたのかによっても治療に用いる薬は使い分ける必要があり、カルバトールについても有効な発作とそうで無い発作があるので注意が必要です。
カルバトールの主成分であるカルバマゼピンを用いているカルバトールの先発薬は、意識障害や異常行動を起こす部分発作に対して有効である事が知られていて第一選択薬として用いられています。
それと同じ成分を用いているという事はカルバトールも部分発作に対して有効であると言えます。
また、痙攣と意識消失を伴う全般発作の強直間代発作に対しても有効となっています。
一方、全般発作であったとしても、小児に多く短時間の意識消失が起きる欠神発作や筋肉が一瞬収縮してピクッとなるミオクロニー発作、あるいは全身の筋肉の緊張が低下して倒れてしまう脱力発作に対しては無効とされています。
てんかんは脳の神経の電気信号の異常興奮が原因であり、電気信号はイオンが神経細胞に入る事によって制御されています。
カルシウムイオンやナトリウムイオンは神経を興奮させ、それに対して塩化物イオンは興奮を抑制する作用があります。
そのためにてんかんの症状を抑える作用としてはナトリウムイオンの透過性を抑制するか、カルシウムイオンの透過性を抑制するか、あるいは塩化物イオンの透過性を亢進するかのいずれかの方法をとれば良いと考えられていて、カルバトールの場合はナトリウムイオンの透過性を抑制する作用が用いられています。
どうやってナトリウムイオンの透過性を抑制しているのかというと、神経細胞にナトリウムイオンが入るにはナトリウムチャネルと呼ばれる部分を通過する必要があり、そのナトリウムチャネルを阻害する作用がカルバトールにはあるのです。
てんかんはカルバトールだけで治るとは限らないのです。

カルバトールは具体的にどんな薬なのか

カルバトールというのは、てんかんや躁うつ病の躁状態、三叉神経痛などの治療に用いられている医薬品です。
日本では未承認のジェネリック医薬品なのですが、先発薬については日本でも承認されているので取り扱われています。
カルバトール自身は未承認となっているので、日本で手に入れようとする場合は海外からの個人輸入という形になります。
ジェネリック医薬品なので日本でも手に入る先発薬と比べて価格が安いという事で、医薬品のコストを抑えたいという人に人気となっています。
カルバトールの主成分はカルバマゼピンであり、これがどのようにてんかんに対して有効なのかを簡単に説明します。
神経細胞で電気的な刺激が発生し興奮状態や抑制状態になるのですが、てんかんというのはこの神経細胞の電気信号の異常によって起きる症状となっています。
その電気信号の発生にはイオンが大きく関係していて、興奮のシグナルとなるナトリウムイオンが神経細胞内に侵入すると興奮状態になります。
そして神経細胞内にナトリウムイオンが侵入するにはナトリウムチャネルを通る必要があり、カルバマゼピンはこのナトリウムチャネルの働きを阻害する作用があり、神経細胞内にナトリウムイオンが侵入するのを抑制する効果があります。
そうする事で興奮性のシグナルを抑える事になり、てんかんの症状を抑える効果があるという訳です。
また、神経の興奮を抑える作用はてんかんだけでは無く躁状態に対しても有効です。
カルバマゼピンの作用はそれだけでは無く、神経伝達を抑える効果があるので痛みの伝達を抑制する効果があり、神経の痛みである三叉神経痛に対しても効果があるのです。
カルバマゼピンは即効性がある訳では無くて効果が現れるまでには一週間以上かかりますので、その間は血中濃度を測り様子を見ながら量を調整します。

カルバトールを服用中にしていけないこと

カルバトールはてんかん発作などを抑えるのに大変効果的であるためによく利用されている薬なのですが、どのような薬であっても服用の際には必ず知っておかなくてはならない注意があります。
ではカルバトールを服用する際に知っておかなくてはならない注意点は何かと言うと、まず重要なのが「神経の興奮を抑える」という作用がある点です。
これはてんかん発作を抑えるという目的を果たすのには効果的なのですが、脳に作用して興奮が抑えられるということでとっさの判断力が鈍るリスクがあることが否定できません。
実際副作用として眠気などがあると添付文書にも記載されていますので、カルバトールの服用中は車の運転などを極力控えるようにする必要があります。
特に薬を服用していると言っても発作が完全に防げるという保証があるわけではありませんから、本当に必要な事情がある時を除いて車は運転しないようにしてください。
また服用の際にアルコールやグレープフルーツジュースを一緒に飲んでしまうとカルバトールの効果が減ってしまうことがあります。
効果が減少すると本来期待していた発作抑制の効果も得られづらくなりますから、カルバトールを服用している間はアルコールの摂取をやめ、フルーツジュースを飲む場合もグレープフルーツを含まないものを選ぶように心がけてください。
あとは医師の注意に従って服用を継続することになるのですが、患者個人の判断で薬を飲んだり飲まなかったりすることも控えなくてはなりません。
カルバトールは継続的に服用する薬であり、治療に際して医師がその情報を把握し続けるためにも渡された量を指定された期間で飲みきることが必要です。
調子が良いからと言って飲み忘れてしまうと却って状態が悪化することもありますからしっかり飲み続けるようにしましょう。